Twitchのポリシーとガイドラインまとめ:配信者が押さえるべきルールと注意点

ガイドライン

Twitchは、ゲーム実況や雑談配信、音楽ライブなど多彩なコンテンツが集まる世界最大級の配信プラットフォームです。誰でも気軽に配信を始められる一方で、配信者として活動するうえで遵守すべきルールやポリシーが数多く定められています。

特に注意が必要なのは、Twitchの利用規約(Terms of Service)やコミュニティガイドライン(Community Guidelines)への違反です。うっかりした行動がBAN(アカウント停止)や警告(ストライク)につながることもあるため、「知らなかった」では済まされない場面も少なくありません。

本記事では、Twitchでこれから配信を始めたい方や、すでに活動している配信者の方に向けて、必ず押さえておきたい公式ルールや注意点をわかりやすく整理しました。
特に違反になりやすいポイントやグレーゾーンの事例も交えながら解説しますので、「Twitchで安全かつ継続的に配信を続けたい」方はぜひご一読ください。

Twitchのポリシー・ガイドラインとは?

Twitchでは、すべてのユーザーが安全かつ健全にコンテンツを楽しめるよう、複数のポリシーやルールが明文化されています。これらは視聴者だけでなく、配信者として活動するうえでも必ず理解しておくべき重要な基準です。

Twitchで守るべきルールは、「利用規約(Terms of Service)」と「コミュニティガイドライン(Community Guidelines)」を中心に構成されています。これらはTwitchの公式サイトで公開されており、違反行為が発覚した場合の措置もここに明記されています。

利用規約(Terms of Service)とガイドライン(Community Guidelines)の違い

利用規約(Terms of Service)は、Twitchを利用するすべてのユーザーが同意する契約文書です。アカウントの作成やサービスの使用条件、責任範囲、制限事項など、法的観点からの大枠のルールが記載されています。
たとえば、年齢制限(13歳未満は利用不可)や、商用利用・ライセンス関係の扱いなどが含まれます。

一方、コミュニティガイドライン(Community Guidelines)は、Twitch上での具体的な行動指針を定めたもので、「何をしてはいけないか」「どんなコンテンツが許されるか」など、実務的・運用的なルールが記載されています。
禁止コンテンツ、暴言や差別的表現の扱い、服装・露出の基準など、配信者が日常的に直面する判断基準はこのガイドラインに依拠します。

配信者に特に関係する主要ルールの位置づけ

配信者にとっては、コミュニティガイドラインこそが最も重要な実務マニュアルと言えます。Twitchで配信する限り、その内容を把握しておくことは必須です。

また、ガイドライン以外にも以下のような文書があります

  • 著作権ポリシー(DMCA):音楽や映像を使用する際のルール
  • ヘイト行為・ハラスメント防止ポリシー:差別的表現への明確な制限
  • 広告・収益化ポリシー:スポンサー表示や収益の取り扱いに関するルール

これらのポリシーは独立したページに掲載されていますが、いずれもガイドラインの一部と連動しており、違反があった場合は警告・BANの対象になります。

Twitch配信者が押さえるべきポイント

Twitchで配信活動を行う上で、特に注意すべき基本的なルールを5つに厳選して紹介します。これらはいずれも違反すると警告やBANの対象となりやすい重要事項であり、配信前に必ず確認しておく必要があります。

暴力・ヘイトスピーチ・差別の禁止

Twitchでは、あらゆる形の暴力的表現や、特定の人種・民族・宗教・性別・性的指向・障害などに対するヘイトスピーチ(憎悪表現)を明確に禁止しています。

暴言や煽りが軽い冗談のつもりでも、視聴者からの通報やTwitchの自動検出により違反とみなされることがあります。ゲームプレイ中の怒りの発言や、仲間内のネタであっても慎重な言葉選びが必要です。

また、暴力行為の映像や極端にショッキングな表現も制限対象となります。

著作権コンテンツ(音楽・映像・ゲーム素材)の使用制限

Twitchでは、著作権で保護された音楽や映像を無断で使用することは禁止されています。特にBGMとして商用音源(Spotify・YouTubeなど)を流す行為は、DMCA通報の対象になりやすく、アーカイブが削除されたりアカウントにストライクが付くケースもあります。

ゲーム配信であっても、ゲーム内BGMの扱いには注意が必要です。メーカーによっては配信ガイドラインを別途設けており、黙認されていない場合もあります。

著作権フリーの音源や、Twitchが提供する「Soundtrack by Twitch」などのツールを利用することで、リスクを減らすことができます。

ヌード・性的コンテンツの禁止と境界線

Twitchでは性的なコンテンツやヌード、過度な露出に対して非常に厳格なルールを設けています。服装やカメラアングルによっては、意図せずルール違反になることもあります。

特に「水着配信」「ASMRカテゴリ」「ボディペイント」などのジャンルではコンテンツの文脈や配信場所(例:ビーチ)によって許容範囲が異なります。Twitch公式が定める「セクシュアルコンテンツに関するポリシー」を事前に確認し、自身の配信スタイルがルール内に収まっているか確認しましょう。

未成年者の扱い・露出・関与について

未成年が配信に登場する場合、年齢や保護者の同意、服装・言動に細心の注意が必要です。Twitchは13歳未満のアカウント作成を禁止しており、13〜18歳の利用者についても成人とは異なる基準が適用されます。

また、配信中に未成年の写真・映像・音声などを使用する場合は、肖像権や児童保護の観点から非常にセンシティブです。たとえニュース映像やSNSの切り抜きであっても、不用意な転載は避けるのが無難です。

スパム・なりすまし・ボット行為の禁止

Twitchでは、配信中・チャット上問わずスパム行為、なりすまし、ボットによる操作(フォロワー水増しなど)を厳しく取り締まっています。

自分自身が意図していない場合でも、過剰なスタンプ連投や視聴者の不正なBOT使用が問題になることがあります。また、他人や有名配信者になりすます行為は、即BANの対象です。

フォロワー数やコメント数を人工的に増やす「購入サービス」などもTwitchの規約に明確に違反しており、アカウント停止につながる可能性があります。

Twitchで違反になりやすいグレーゾーン事例

Twitchのルールには明確な禁止事項が多く定められていますが、一見OKに見えて実は規約に抵触しやすい「グレーゾーン」も多く存在します。
これらは意図せずルール違反となり、配信停止やアーカイブ削除、最悪の場合はアカウントBANに発展する可能性もあるため、注意が必要です。

ここでは、特に多くの配信者が悩みがちなグレーゾーン事例を3つご紹介します。

BGMにYouTubeやSpotifyの音源を流す

「作業用BGMとして軽く音楽を流しているだけ」という配信は、Twitchでは明確に著作権侵害となるケースが多いです。
YouTubeやSpotifyで再生した音源をBGMとして配信に乗せる行為は、配信中・アーカイブ問わずDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく通報対象になります。

特に注意すべきは以下のような例です。

  • ゲームプレイ中にPCやスマホからSpotifyを流す
  • 雑談中にYouTubeのMVや歌ってみた動画をBGM代わりにする
  • ラジオ的に音楽を流しながら話す

違反が発覚すると、該当アーカイブが削除されるだけでなく、Twitchアカウント自体にストライク(警告)が付き、最悪BANされる可能性もあります。
対策としては、Twitch公式が提供する「Soundtrack by Twitch」や著作権フリーの音源を使うのが安心です。

センシティブな話題をネタにする(例:政治・宗教・暴力)

Twitchでは、過度にセンシティブなテーマを配信内で扱うこともリスクが高いとされています。特に以下のようなトピックは、視聴者との言い合いや通報につながりやすいため注意が必要です。

  • 政治的立場や政党・政策の批判
  • 宗教的信条や信仰へのコメント
  • 戦争・災害・暴力事件をネタにする発言
  • 極端な思想・差別的言説の擁護や否定

もちろん、全てが禁止されているわけではありませんが、少しでも「視聴者を不快にさせる」と判断された場合、コミュニティガイドライン違反とされることもあります
特にグローバル配信では価値観の違いによるトラブルも発生しやすいため、トピック選びや言葉の使い方に細心の注意が必要です。

他人のコンテンツをリアクションで配信(例:切り抜き、二次配信)

最近増えているのが、他人の配信や動画を画面に映しながらコメントする「リアクション配信」や「切り抜き配信」です。
これは一見「レビュー」「リアクション」という形でOKに見えますが、著作権やガイドラインの観点で非常にグレーな領域です。

以下のようなケースは特に注意が必要です。

  • 他のVTuberや配信者のアーカイブを無断で再生しながらコメントする
  • 有名人のインタビュー動画やニュース映像を画面に表示する
  • 「切り抜きまとめ動画」をリアクションの題材にする

Twitchはフェアユース(引用の自由)に基づく使用を一部認めていますが、日本国内の法制度や原作者の意向により、削除・通報されるリスクは非常に高いです。

安全な運用としては、事前に許可を取る/公式ライセンスのある素材のみ使用する/自作コンテンツに限定するといった方針を取ることが推奨されます。

TwitchのBAN・警告の仕組みと対応フロー

Twitchでは、ガイドライン違反が発覚した際に、違反の内容や悪質性に応じて段階的なペナルティが科される仕組みが整備されています。
「いきなりBANされた」という印象を持つ配信者もいますが、実際には一定のフローと警告制度が存在し、それに従って処分が行われます。

このセクションでは、Twitchの違反判定〜警告〜BANに至る流れと、もし通知が届いたときの適切な対応方法を解説します。

軽度/重度の違反と段階的ペナルティ

Twitchでは、違反の程度に応じて処分内容が変わります。

違反の種類処分内容
軽度な違反無断BGM使用、小規模な不適切発言など一時的な警告(非公開)、アーカイブ削除
中程度の違反ヘイト的発言、性的表現の過剰な露出など一時BAN(1~30日)、アカウント制限
重度の違反意図的な著作権侵害、大規模な差別行為、複数回の違反アカウント永久停止(永久BAN)

多くの場合、最初の違反は「一時停止(temporary suspension)」やストライク通知という形で警告され、その後の行動で処分の重さが変化します。

ストライク制度とアカウント停止の関係

TwitchはYouTubeなどと同様に、「ストライク制度」に近い仕組みを採用しています(公式に「ストライク」と明言しているわけではありませんが、実質的には同様の形式です)。

  • 初回:警告 or 1日〜7日のアカウント停止
  • 2回目:7日〜30日のアカウント停止
  • 3回以上:無期限のBAN(永久停止)

この回数のカウントは違反の内容によってはリセットされず、アカウントに蓄積される形式となっています。
そのため、「以前に軽い警告を受けたから、今回も大丈夫だろう」と思っていると、次は一気に重い処分に繋がる危険性があります。

また、複数アカウント運用による逃げ道も封じられており、BANされた配信者が別アカウントで復活した場合も即BAN対象です(※アカウント回避の禁止)。

違反通知が届いたときの対処方法

Twitchから違反通知が届いた場合、感情的な対応を避け、冷静に内容を確認することが大切です。

通知内容の確認

  • 何が問題とされたのか(動画のURL、タイムスタンプなど)
  • どのガイドラインに違反したとされているか
  • ペナルティの内容(アーカイブ削除、配信停止など)

即時対応

  • 該当コンテンツが他にもある場合は速やかに削除
  • 今後の配信内容をガイドラインに照らして見直す

異議申し立て(Appeal)

処分に納得がいかない場合は、Twitchのサポートページから異議申し立て(Appeal)が可能です。ただし、感情的な主張ではなく、具体的な反論や事情を冷静に記載することが重要です。

異議申し立てが認められるケースは稀ですが、誤検知であった場合などは処分が取り消されることもあります。

Twitchで安全に配信するためのポイント

Twitchでは、ガイドラインやポリシーに従って配信することで、アカウント停止やペナルティを回避し、安心して活動を継続することができます。
このセクションでは、配信を始める前・活動を拡大する前に必ず確認しておきたいページや、収益化に関する追加ルール、困ったときの参照先をご紹介します。

事前に確認すべきページ(規約・パートナーポリシー・著作権ページ等)

Twitchで配信する前に、最低限以下の公式ページは確認しておくことをおすすめします。

ページ内容
利用規約(Terms of Service)サービス全体に関する基本的な規定(年齢制限、責任範囲など)
コミュニティガイドライン(Community Guidelines)配信中の禁止行為・コンテンツ制限・視聴者との関係に関するルール
著作権ポリシー(DMCA)音楽・映像・ゲームなど、著作物の取り扱いに関するルール
Twitchパートナープログラムの概要収益化を目指す方向けのガイドラインや収益に関する規定のまとめ

これらのページは頻繁に更新されることがあるため、半年に1回程度は最新の内容をチェックすることが推奨されます。

収益化に関する追加ルール(アフィリエイト/パートナー)

Twitchでは、一定の条件を満たすと「アフィリエイトプログラム」や「パートナープログラム」に参加することができますが、収益化に伴い追加で遵守すべきルールが発生します。

たとえば

  • アフィリエイト参加者は、他プラットフォームでの同時配信に制限がある(専用配信ルール)
  • 広告やスポンサーロゴを表示する際には、Twitchの広告ポリシーに準拠する必要がある
  • 有料コンテンツ(サブスク、チャンネルポイント報酬など)には、特定のコンテンツ制限が課される

収益化は大きな魅力ですが、違反すると逆にアフィリエイト資格を失うリスクもあるため、必ず各プログラムの利用条件を確認してから参加しましょう。

不安なときに参照するべきサポート情報

ルールに不安を感じたとき、または処分・警告を受けた際に参照できるサポートページや窓口も整備されています。

種類URL・概要
Twitchサポートセンター(Help)利用方法・トラブル・違反対応など全般のFAQとヘルプ
Twitch公式X(旧Twitter)アカウントサーバートラブルやアップデートなどの最新情報
アカウント異議申し立て警告やBANに対して不服申し立てができる専用フォーム

また、海外フォーラムやTwitchコミュニティで過去の事例を検索して判断の参考にすることも可能ですが、最終的な判断はTwitch側が行うため、公式情報を優先するようにしましょう。

この記事を書いた人
ぶいすと編集長

起業家歴6年
これまでVTuberのマネジメントや、BtoCサービス、CtoCサービスのオペレーション構築、年商100億円以上の大手企業やスタートアップへ業務コンサルティング、金融サービス向けのコンプライアンス体制構築などに携わってきました。
表には見えない課題や実務に触れてきたからこそ、ひとつでも「助かった」と思ってもらえる情報を整理して届けたいと思っています。

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